牛肉とちがい、追跡できないシステム
放射性セシウムが検出された牛に続き、今度は豚だ。
Image: Ethan Bloch福島第一原発の放射性物質による、汚染稲わらを食べた全国各地の牛から、高い数値のセシウムが検出されているが、15日に、とうとう豚からも検出された。「女性自身」は、問題は、この豚が「熊本産」として流通していたことだと報じている。
セシウムが検出された豚は、もともと福島県産だ。
豚は、牛と違い、飼育の場所や経過などを追跡(トラッキング)できる「個体識別番号」がないため、食肉として出荷された場所が産地となるそう。
同紙の地元記者は、養豚組合の担当者の話として、以下のように紹介している。
「これまで緊急時避難準備区域と計画的避難区域から約1万頭が県外へと移動しています。出荷されたのは、主に長野県や群馬県、新潟県、熊本県など。いずれも避難先の県産として出荷されています」
産地表示での判断は不可能
国や県は、上の事実を承知の上で、豚を福島県外へ移動することを認めているという。今後、豚肉の産地表示では、元の産地を判断できない状況もあるため、消費者にとっては、更なる不安の種となるだろう。
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女性自身