飼育期間と場所、転売のカラクリでこの結果に
放射性セシウムの汚染の疑いがある牛肉が、全国に流通しており、その範囲も日本全国に拡大が確認されている。
Image: Nick Bair国は17日、この牛の一部が、小売店で「岩手産」として販売されていることを明らかにした。
農林水産省などによると、通常牛は、
誕生後「繁殖農家」で、ある程度まで飼育された後、品質向上のために「肥育農家」に任すため、数回転売されることが多いという。この仕組みのため、今回も、福島産の牛肉が「岩手産」の店頭表示となった。
個体識別番号をまめに調べない限り、消費者にはわかりにくく、産地偽装などの誤解を生む原因にもなりかねないだろう。
販売社も知らなかった福島県産
今回、問題の肉を仕入れた、山口市内のスーパー経営者は
「仕入れた時に『岩手県産』と表示されていた。福島県経由とは認識していなかった」
との釈明文書を提出しているそう。
また、香川県高松市の会社でも、同様に、肉を岩手県産と理解していたほかにも、汚染の疑いのある牛肉が手元に入った際も、青森県産と認識していたとのことだ。
小売店などでは、牛肉に「国産」とのみ表示される場合も多いため、消費者問題研究所の垣田達哉代表は
「飼育の過程で違う地域に移っていることは個体識別番号でしか確認できず、安心して買うことができない」
と警鐘を鳴らし、改善の必要性を指摘している。
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