原因は生のユッケ?
福井市の焼き肉チェーン「焼肉酒家えびす」で食事をした、未就学の男児が、腸管出血性大腸菌O111に感染、死亡していたことが、30日に発覚した。
Image: jetaloneこのチェーン店の提供した食事で、先日、富山県の砺波店でも、高岡市の6歳の男児が同様の状況で死亡しており、被害が拡大しているようだ。
今回死亡した男児の症状は、下痢・血便にはじまったため入院し、その後溶血性尿毒症症候群(HUS)(腎臓障害を起こす)の疑いで重症化し亡くなったという。前回、今回とも、被害者は、同店で、ユッケ(生肉を、卵黄やハーブと一緒に食べる韓国発祥料理)を食べたそう。
ずさんな経営・管理が問題か
同チェーン店を経営するフーズ・フォーラス社(金沢市)は、両事故とも、厚生労働省の生食の基準をクリアできない肉を、ユッケとして提供したと認めているもよう。しかし、同チェーンに肉を卸している板橋区の食肉販売業者は、読売新聞の取材に対し
「そもそも生食用の肉は扱っていない。焼き肉など加熱用の肉のみ」
と回答したとのこと。また、
フォーラス社は、肉が生食用でないことは認めているという。
75度以上・1分以上の加熱が必要
今回、両者に感染が確認されているのはO111だが、生食では、病原性大腸菌O157も懸念される。
また、厚生労働省では、2009年に発生した食中毒は、国内で1048件で、もっとも多い原因物質は、鳥牛の腸管に生息する細菌「カンピロバクター」(2206人、345件)だそう。これは、新鮮な肉に付着し、嘔吐(おうと)や下痢を引き起こしやすく、症状の発生理由は、大半が、加熱不十分や生食からだという。
これからの季節、梅雨にはいるとなおのこと、気温も上がり、食物は傷みやすくなる。生食からの感染や食中毒を避けるため、
中心部分を75度以上、1分以上加熱するよう、自己防衛も必要だろう。(厚生省)
「焼肉酒家えびす」は日テレ系「人生が変わる1分間の深イイ話」で、4月18日に紹介されたことで、今回の報道に話題が集まっている。担当者をテーブルごとにつけるサービスがイイと、番組司会の島田紳助ら参加者全員が「深イイ~」ボタンを押した。(紹介内容に納得した参加者がボタンを押すルールとなっている)
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【生食用食肉等の安全性確保について】(厚生省)-生ユッケ’食べてないのに… 居酒屋チェーン、まだまだ被害者拡大か-’に続く
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