短くも意義ある命
昨年11月17日、ひとりのフランス人モデルが、28歳で短い生涯を閉じたと、29日付けの「ザ・インプロパー」が報じている。彼女の名は、イザベラ・カロ。死亡時の身長は165cm、体重31キロだったそう。
Image: upside of inertiaイザベラは、仕事で訪れた日本で、肺の感染症により、2週間ほど入院しており、帰国後に息を引き取ったとのことだ。
彼女は12歳の頃から拒食症とたたかってきた。2007年に、同じ病気の子供のために、ポスターにその痛々しいほどに痩せた裸体をさらして話題になったため、見覚えがある方も多いのではないだろうか。
彼女に 『幸せ』 はあったか
彼女は、ダイエットと、脅迫症からのこころの葛藤を、以下のように説明していたという。
「お前は、いつも食べてばかりで、まるで醜く(みにくく)太ったガチョウだ。太れ!そして、いちど太っても、またすぐに、痩せるんだ。」
骸骨(がいこつ)のよう、といわれたヌードポスターを披露して以来、世界中の注目を集めるようになった。撮影したのは、ベネトンのポスターを手がけ、セレブ写真家として有名な、イタリア人オリビエロ・トスカーニだ。
2008年には「太りたくない少女」という自叙伝を出している。本では、自己評価の低さや、自己嫌悪を持ってしまう拒食症について語っている。
悲しいことに、拒食症と、その表裏の関係にある過食症は、モデルや俳優のみでなく、若い女性にも蔓延している現状がある。専門家によれば、拒食症患者のうち5-20%は、将来死を覚悟する必要があるという専門家もいる。 合掌
* 話題になった、イザベラの裸体ポスターと他の写真は
こちら 編集部 松田鞠
ザ・インプロパー