放射性物質、田んぼから消えるのにあと何年…
福島県二本松市のコメから、規制値(1キロあたり200ベクレル)を上回る、500ベクレルの放射性物質が検出された。
Image: matsukawa1971旧小浜地区の男性の田んぼから採取したひとめぼれは、山のわき水を利用し、作られた。男性は、祖父から代々伝わる、この山あいの棚田から、福島第一の事故による放射性物質がきえるのに、あと何十年もかかると落胆を隠せず、朝日新聞の取材に、次のように答えている。
「消費者は買ってくれるだろうか。なぜこんな高い数値が出たのか分からない。東京電力にすべて買い上げてほしい。」
この田んぼが、砂が多いため、高い数値が出た可能性を示す専門家もいるそう。
また、今回の検査結果について、三保恵一二本松市長は次のように述べている。
「原発事故が原因で大きな憤りを感じる。(本検査で基準値を超えれば)国、県にすべての買い上げを求めていく」
追加の検査で念には念を
同日の県の発表では、二本松市内の、旧小浜地区に地形の似ている5地区を追加で選び、予備検査を行ったところ、すべて基準値より下だったとしている。また、同検査の対象である48市町村すべてが終了しているが、今後も予備検査を追加する意向だ。
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東京電力朝日新聞デジタル