微妙に違う成分バランス
ここ数日、気温が本格的に上昇し、真夏日の続く地域が増えて来た。
Image: markhillary熱中症や日射病・熱射病など、気温や湿度が高く、汗を多くかく上に、夏バテで食欲もない、なんていう人は多いのではないだろうか。そんなときに飲むとよいといわれているスポーツ飲料について、ちょっと知識を増やしてかしこく飲み分けてみよう。
体液に近い成分の電解質溶液の飲み物には、代表的な2大飲料コカ・コーラの「アクエリアス」と、大塚製薬の「ポカリスエット」がある。共通の作用は、発汗による、水分や電解質を補給する、ということだが、細かい違いをご存じだろうか。まず、各製品の、100ml中の栄養成分と原材料は次の通りだ。
ポカリスエット
●エネルギー:25kcal
●タンパク質・脂質:0g
●炭水化物:6.2g
●ナトリウム:49mg
●カリウム:20mg
●カルシウム:2mg
●マグネシウム:0.6mg
・原材料…砂糖、果糖ぶどう糖液糖、果汁、食塩、酸味料、香料、塩化K、乳酸Ca、調味料(アミノ酸)、塩化Mg、香料、酸化防止剤(ビタミンC)
アクエリアス
●エネルギー:19kcal、
●炭水化物:4.7g、
●ナトリウム:34mg、
●カリウム:8mg、
●カルシウム:0.8mg、
●マグネシウム:1.2mg
・原材料…高果糖液糖、トレハロース、はちみつ、ローヤルゼリー、海藻エキス、クエン酸、アルギニン、甘味料(スクラロース)、イソロイシン、バリン、ロイシンなど
体調不良にポカリスエット、運動後の疲れにはアクエリアス
各成分を見てもわかるように、ナトリウムの量の違いから、医者は、弱った体に「ポカリスエット」をすすめることが多いそう。また、同製品の、炭水化物の含有量も多い事も理由の1つという。
エネルギーは「ポカリスエット」の方が高いのだが、原因としては、使用している甘味料が「ポカリ―」ではブドウ糖や砂糖などを、「アクエ―」では、ノンカロリー甘味料「スクラロース」を使用していることも一因のようだ。ただ、「アクエ―」にはアミノ酸やクエン酸が入っており、スポーツ後の疲労回復にはこちらがよさそう。
ポカリスエットはもともと
≪飲む点滴≫のキャッチフレーズで、医療の延長上の商品として販売していたとのこと、成分が違うのにはそれなりの理由があったのだ。
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コブス横町ポカリスエット(大塚製薬)アクエリアス(コカ・コーラ)