太っていることよりも、生活スタイルの見直しが大事
最近の研究で、肥満が不健康であるとは、必ずしもいえないことが明らかになった。
Image: cpaparcuriたとえ肥満でも、他の健康問題がなければ、痩せている場合と同様に長生きでき、しかも、痩せている人に比べ、心臓疾患にかかる割合も低いのだそうだ。
「この発見は、’太っている人は、とりあえず痩せなければ’という風潮に、対立するものです。でも、体重を落とそうと試みてうまく行かずに体を壊したりすることはもってのほかです。それなら、太ったままでも、生活スタイルを整えたり、野菜や果物を多く摂る、健康的な食生活を心がけるほうがよほどよいのです」
今回の研究論文を発表した、ヨーク大学で運動生理学と健康科学を専門とするジェニファー・L・クク博士はこう述べる。
太っていても健康
また、『Applied Physiology, Nutrition and Metabolism』にも、クク博士の発見を後押しするような調査結果がある。アメリカの6,000人の肥満の死亡率と、痩せている人の死亡率を、16年間に渡り比較したところ、肥満に関連した、深刻な病気(高血圧や糖尿病)がない場合、死亡率が特に高いということもなかった、というものだ。
博士は、以下のように説明する。
「この研究結果が、世間では常識的に考えられている’太っていると健康でなく、痩せていれば安心’という、体重と健康についての間違った認識を変えてくれることを望んでいます。平均体重の人でも、糖尿病や高血圧、心臓疾患にかかるということを知らなければなりません。」
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CBSNEWS(英文)