外見だけでは判断できない
高血圧やコレステロールの問題により、糖尿病や心臓病を起こすような代謝のリスクがない肥満の場合、通常の肥満では発生する、心臓血管の危険が高くならないことが、研究で明らかになったそうだ。
Image: didbygraham 実験では、25歳から75歳の被験者8,356人のうち、1,325人が糖尿であることを確認し、そのうち90人が、代謝面で健康だった。そして、この90人のうちで、7年半の間に、心臓血管の疾患に発展したのは、1人だけだったそう。
数字を見ると、1.1%の割合ということだが、太っている人(1.3%)や通常体重の人(0.6%)に比べ、著しく高いということはない、と報告された。
また、代謝面で健康とされる人が、肥満のうち6.8%いたことが判明した。これらの人は、心臓病や糖尿病、高血圧、脂質異常(血中脂質異常、コレステロール、トリグリセリドを含む)を起こしたことがなく、コレステロールを下げる薬を飲んだことがなかったという。
体重が多いのは、やはりよくない
この研究をまとめたひとり、オランダの、グロニンゲン医科大学のアンドレ・ヴァン・ビーク医学博士は、次のように説明する。
「心臓血管の病気のリスクが普通の人と同じ場合があり、そういう人たちは、体重が多くても、心臓病や血管の疾病リスクがあがらないのですが、これは、肥満人口のうちのほんの一部です。体重が重いことによる、筋肉や関節の問題はまた別問題としてあります」
この結果は、サンディエゴで行われた、内分泌学会の92周年記念で発表された。
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sciencedaily.com(英文)