脱水症状が怖い
クライストチャーチの地震発生から、今日(執筆時25日)で4日目だ。地震の被害では、通常、発生後72時間時間を境(さかい)に、生存率が下がるといわれている。
画像:地震以前の「クライストチャーチ大聖堂」
Image: timparkinson こういう状況で、一番の心配が脱水だと指摘するのは、兵庫県災害医療センター中山伸一副センター長だ。動かないでいても尿や汗で体の水分は失われるため、3日間水分が取れないのは危険だそう。
また、もうひとつ心配なことが「クラッシュ症候群」と呼ばれる状態だ。体が、長時間圧迫され、血流が悪くなると、その筋肉部位で有毒物質が作られ、救出後、血液循環が戻り、回復とともに、有毒物質が全身に回り、症状が急速に悪化して、急性腎不全や、致死性の頻脈を招くという。
この他にも、周囲の気温が、10度程度と低い場合は、低体温症の心配などもあり、被害者の状況は、生き埋めになっている環境によってもかなり左右されるようだ。実際、地元当局では、地震発生2日後に、’生存者なし’の判断をだしているが、家族からは、判断が早すぎると批判の声も多かったという。
それでも望みは捨てない
国立病院機構災害医療センターの小井土雄一救命救急センター長は、以下の通りに述べている。
「72時間を過ぎたら、絶対に助からないわけではない。個人差があり、希望は持てる」
この記事が掲載される頃には、希望が現実となった結果がみられることを、強く願う。
(参考:毎日新聞2月25日版)
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