海藻の科学的発見は’IGF-1’がポイント
今回は、抜け毛や薄毛でお悩みの読者には、しっかりと読んでいただきたい記事をご紹介する。
Image: Winter Jefferson 誰にでも簡単にでき、続けられる内容だと思うこの方法は、いわば「食事を見直す」というものだ。高価な育毛剤や養毛剤、あるいは、増毛や植毛技術に手を出す前に、まずは足元からということのよう。
’毛問題’になると、昔から、昆布(こぶ)やワカメなど、海藻類がよいといわれるが、名古屋市立大学大学院医学研究科 岡嶋研二教授によれば、これは単なるうわさではなく、科学的な証拠があるという。
髪の毛がフサフサな人には、IGF-1という細胞が多いそうだ。年齢とともに減るものだが、教授の研究では、胃腸の知覚神経を刺激することで、全身のIGF-1が増えることを発見したという。
効果のほどは、早い人だと、食べ続けて1か月で、確認できたそう。また、この効果は、性別や、薄毛・抜け毛のタイプにかかわらず有効だと実証されたというから心強いではないか。
ちなみに、髪は、午後10時~午前2時の間にもっとも成長するため、夜により重点的に摂取すると、増毛効果が高まるそうだ。また、よく噛(か)み、唾液を多くだすことでもIGF-1が増えるのだとか。
知覚神経を刺激する食品
以下にあげた食品は、胃腸の知覚刺激や、発毛・育毛を促す高い効果が期待できるものだ。中でも、唐辛子(トウガラシ)は、特に効果があるため、他の食品と一緒に取ることも大いにアリだそう。
唐辛子、大豆食品(豆腐・納豆・おからなど)、玄米、海藻類(ワカメ・昆布・海苔など)、発酵食品(ヨーグルト・キムチ・塩辛など)、八丁味噌、紅鮭、コーヒー(ノンカフェインで、できればブラック)、スパイス類(ワサビ・しょうが・ニンニク)、オリーブオイル、チョコレート(できれば無糖ブラック)、赤ワイン、緑茶、海洋深層水
ところで、油分の多い欧米食は髪にはよくなく、最近よく話題にのぼる「トランス脂肪酸」は、IGF-1を減らしてしまうそう。油ものや、高カロリー食品の取りすぎによる高血糖がIGF-1の減少を招くため、甘党の人も注意が必要だそう。
肉は、食べるなら、適量の豚肉が発毛にはよいどのことで、アルコールは、1日にビール500ミリリットル、日本酒1合程度が適量のようだ。また、空腹時、グレリンという物質が胃で作られるが、これがIGF-1を増やすため、軽い断食も発毛にはおすすめだ。
毎日食べるものだからこそ、積み重ねを賢(かしこ)く利用して続けることで、健康づくりにも役に立ち、発毛・育毛への早道になるのかもしれない。
(参考:週刊朝日3月4日増大号)
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編集部 松田鞠