体に無害で安全性も評価か
赤外線を利用した、新しいがん治療の技術が発表された。
Image: Graeme Hook小林久隆氏(米・国立保険研究所(NIH))らが開発した、赤外線を利用する治療で着目したのは、光を受けて熱を発する特殊な化学物質だそう。赤外線は無害で、熱を出す特殊な化学物質も、体内で代謝されるため、安全性が高いとのことだ。
がんを壊滅の理論は、次のよう。
がんを破壊する薬を作る際、特殊な化学物質と抗体(がん細胞のたんぱく質に結びつく)を結合させる。できた薬を注射したものが、がん細胞の表面に付着した部分に赤外線を当て、発生した熱によってがん細胞を壊す。
副作用なく悪性がんが消滅
実験結果では、通常なら2週間程度で死亡する悪性がんのマウスに薬を注射し、1日15分程度、2日間、遠赤外線をあてる治療を行う。これを1週間ごとに4回繰り返したところ、副作用もなく、8割が完治したという。
編集部 松田鞠
asahi.com