生茶葉で500ベクレルが新基準
前回、
「セシウム5倍の’荒茶’『検査はカンベン』 静岡・神奈川」でお伝えした、福島第一原発放射能漏れ事故を受けての荒茶問題が、ひとまずは決着したようだ。
Image: Ruta & Zinas18日、国は、出荷制限の基準には、生茶葉を使用することと、セシウムの検出量は、1キロあたり500ベクレル超えた場合であることを明らかにした。
これまで、神奈川県の6市町村と茨城県の2町で、500ベクレルを超えるセシウムが、生茶葉から検出されているが、国の出荷制限は行われておらず、生産者の自粛を要請していた。
加工過程のどの段階で規制するか
セシウムは、加工過程の「荒茶」では、生茶葉と比べ5倍ほどの放射性物質が検出されるため、この段階での検査に反対する生産者側が多かった。また、茶飲料にすると、セシウムは生茶葉の9分の1~6分の1に減るといわれており、農林水産省は
「お茶は飲むもので、茶葉の段階で規制するのは非合理」
との主張から、茶葉で規制値500ベクレルを、
また、厚生労働省は
「飲むときに薄まるといっても、規制値を超えた茶葉が流通することに消費者の理解が得られない」
と、茶飲料での規制値200ベクレルを、出荷制限の基準に調整を行っていた。
なお、荒茶の規制値については、現在も検討が続いているもよう。
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