アメリカの指導法はこう
福島第一原子力発電所の放射能漏れ事故以降、ネット上でも、放射性物質による汚染と、その除去についてを、よく見るようになった。
Image: hoyasmeg 今回は、米保健社会福祉省(HHS)が推奨する方法を紹介しよう。
万が一、被曝(ひばく)の恐れがあったり、なくても、不安な場合、各自でできる方法だ。実行しなくて済むにこしたことはないが、念のための知識として、この機会に目を通しておこう。
衣服は上から下へ脱ぎ、洗浄は「ぬるま湯」
1、、被曝(ひばく)者の衣服を脱がせる(自身で脱ぐ)際、上から下へと、脱衣していゆき、最後に靴をぬぐ。(*1)
2、被曝者が身に着けていたものや所有物などを、密閉できるビニール袋に入れる。捜査/調査目的などで、後々、この内容物を利用する場合には、袋に、氏名・日付・時間を記載する。
3、被曝者の体を洗浄する。このとき、冷たい水や熱いお湯よりも、ぬるま湯と中性石鹸の使用が望ましい。
ぬるま湯がよい理由は、冷たい水を使うと、毛穴が閉じることにより、放射性物質を閉じ込め、場合によっては、低体温症を誘発することも考えられるためだそう。また、熱いお湯は、血管が広がり、血液循環がよくなることで、放射性物質の吸収を促進したり、熱傷(やけど)の心配もある。
被曝者の体の洗浄は、2回行う。(*2)
洗浄の際、強くこすると、皮膚に傷を作り、汚染が広がることがあるため、やさしく行う。
皮膚の、いちばん外の表皮に、残留する汚染物質があっても、新陳代謝の皮膚の入れ替わりにより、2週間程度ではがれ落ちるため、心配ない。
*1 HHSによれば、この手順で進めることで、90%まで、汚染物質除去が可能となるそうだ。
*2 被曝者の体の洗浄に、いちど使用したお湯は、汚染されるため、同じ被曝者や、他の被曝者への再利用には使用しない。
放射能濃度や状況は、刻々と変化している。以下のリンク先で、お住まいの自治体の放射能濃度には、常時、目を配っていてほしい。
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