眠けか、効きめか、それが問題だ
先日『花粉症予防・対策の比較保存版! ヨーグルトから新しいタイプのレーザー治療まで』を3回にわけて掲載したが、読んでいただけただろうか。
「花粉症予防・対策の比較保存版! ヨーグルトから新しいタイプのレーザー治療まで <前編>」「花粉症予防・対策の比較保存版! ヨーグルトから新しいタイプのレーザー治療まで <中編>」「花粉症予防・対策の比較保存版! ヨーグルトから新しいタイプのレーザー治療まで <後編>」Image: e-MagineArt.com今回は、薬(内服薬・点鼻薬)を、効果や副作用などから比較してみた。使用している薬についてや、症状に合った薬を買う際、おおまかにでも、参考にしていただければ幸いだ。
【抗アレルギー薬】全般的な症状に服用できる。飲み始めて1-2週間後から効果がでる。アレルギー症状を引き起こす原因物質である「ヒスタミン」の発生をおさえ、症状を軽くしたり、発生を遅らせる。
最近では、即効性と予防性を持つ抗ヒスタミン効果のあるもの(最近「第二世代抗ヒスタミン薬」と呼ばれる)が多く出回っているが、以前は、抗ヒスタミン効果がないもの(最近「第一世代ヒスタミン薬」と呼ばれる)も多かった。
薬のタイプによって、症状が発生する前から飲み始める必要があるものと、後からでも効果のあるものがある。
シーズン中、通して使え、副作用が他の種類に比べ少なく、安全性の高い薬だが、毎日飲み続けることを考えると、費用が割高になる場合が多く、新発売の薬ほど、その傾向が強い。
また、眠気についてだが、新しい薬ほど眠気は少なくなってきている。ただし、
「ヒスタミン効果」が眠気に比例するため、新しい薬ほど効果は薄くなる。
鼻づまりのある・なしで決める?
【抗ヒスタミン薬】市販薬は、多くが抗ヒスタミン薬であり、これが含まれる市販の点鼻薬はよく見かける。
花粉により、すでに発生したヒスタミンの働きをおさえるため、すでに症状がでてしまっていても、即効性があり、効き目を実感しやすい。ただし、
鼻づまりには効果が落ちる。
薬の効果は高いが、持続時間が短い(5-6時間程度)。ただ、最近は、内服用薬で、胃の中で溶ける時間が変わる二十カプセルを使い、12時間程度まで、効き目が持続するよう工夫されたものもある。
うまく使い分けることで、多少でも、楽な時間をのばすことが期待できそう。抗アレルギー薬に比べ、副作用の、眠気や倦怠感が強く感じる場合は多いが、個人差も大きいよう。
【血管収縮剤】ほとんどの、市販の点鼻薬に入っており、即効性で、
鼻づまりに効果がある。欠点は、長期使用すると、効果が薄れることと、やめると症状が悪化することだ。
使用上の注意をよく読み、、、
【ステロイド剤(副腎皮質ホルモン)】人間の体内で分泌されるホルモンを、人工的に作った薬をいう。 アレルギー反応をおさえ、粘膜に起こった炎症を鎮める(しずめる)。
症状緩和の効果は、他の薬に比べ大変高く、内服薬と、鼻に噴霧する点鼻薬もある。他の薬で効果が感じられない鼻づまりについても、効果は大きい。
しかし、
副作用や、体全体に対するリスクも大きいため、ステロイドを含む経口薬(飲み薬)は、医者からの処方のみになる。
抗ヒスタミン剤と比べても、より明らかな改善効果を感じられるが、効果がでるまでに1日-数日必要。効果は強力だが、勝手な自己判断で、
途中で使用をやめてしまったり、長期に渡っての服用の場合は、副作用のリスクが大きく危険も少なくない。
点鼻薬であれば、そこまで神経質になる必要はないようだが、内服薬の場合で、特に、病院や医者からの処方の場合は、勝手な判断を避け、きちんと服用しよう。
手術が怖くて受けられない、時間が取れない、などという人は、まず薬を試してみるのも悪くない。できる範囲で、すぐにでもはじめてみよう!
Image: Ryan Vaarsi編集部 松田鞠
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