道場との違いは何?
世間では「断食」がブームを巻き起こしている。週末だけのプチ断食から専門施設に入って1週間程度行うものまで、様々なプログラムが用意されている。
断食道場では体重を落とすために断食を行い、そこにヨガやコアリズムなどの運動を取り入れている。これに対し、「断食療養所」というのは、特に運動などのプログラムを取り入れることなく、「何もしない」なかで現われる体の反応に目を向け、不調を改善していく。
なぜ太ったのかを知る
奈良県生駒市には断食療養所「静養院」がある。ここでは大正7年の創設以来90年にもわたって断食療法を行っている。
本来断食とは体重を減らす目的ではなく、人間が元々持っている健全な心と体を取り戻す健康方法だという。ダイエットやメタボ対策で訪れる人もあるが、体質改善やアトピー対策、ストレス解消や慢性病の改善のために多く人が施術を受けている。
断食療養所では1週間の断食プログラムの他は特に何もなく、音楽を聴いたり何もしないでリラックスして過ごす。なぜ太ったのかの根本原因を探るために、動く・食べる・考えるといったものをすべて絶ち、リセットするのが目的だ。
そして体をリセット状態へ導いた後、普段の生活の中でも安定した健康な状態を保つことを目指している。
食べ過ぎている原因が何なのかを見つめ直し、取り除くことで体を本来のあるべき状態に導く「断食療養所」のプログラムでは自分の心のありようも見直すことができる。煮詰まってイライラした状態が続いている人も、夏休み期間を利用して体と心のデトックスをしてみてはいかがだろう。

断食療養所「静養院」
http://www.danjiki.jp/index.html