糖質オフダイエットの本質を知る

糖質オフダイエットを5年以上続けると死亡リスクが上がるとの報告があり、先日の記事でも紹介した。日本の医師の間でも糖質オフダイエットには賛否両論あり、ダイエッターとしてはその本質が気になるところだ。

研究の結果では、食事量に対する糖質の割合が30～40％の場合、50～60％の群に対して死亡率が1.31倍となったとのことだ。

これに対し、炭水化物を中途半端に抑えたことが死亡率上昇の原因だとする説を糖質オフダイエットを提唱してきた京都・高雄病院の江部康二理事長が「スーパー糖質オフダイエット」で健康を保ってきたと反論した。

※イメージ江部理事長が提唱する「スーパー糖質オフダイエット」とは、食事における炭水化物の割合を12％にまで抑えたものだ。3食全てで主食を抜き、芋類やお菓子は厳禁だ。この食生活をすることにより、理論的には高インスリン血症や食後高血糖などの動脈硬化リスクや発がんリスクが解消されるとのことだ。

江部理事長はこの食生活を11年続けているが健康維持しているとのことで、糖質オフ生活を5年以上続けると死亡率が上がるとの説に反論している。

研究では中途半端に糖質を制限しており、一定量の糖質と高脂肪食による「異所性脂肪沈着」が発生し、通常脂肪が溜まらない細胞に脂肪が溜まることで機能障害や細胞死を引き起こしていると指摘している。

これでも、スーパー炭水化物ダイエットは一般人がチャレンジするのは不可能に近い。どうしても挑戦したいのなら病院へ通って栄養管理してもらうことをお勧めしたい。



PLOS ONE Low-Carbohydrate Diets and All-Cause Mortality: A Systematic Review and Meta-Analysis of Observational Studies
http://www.plosone.org/article/

ドクター江部の糖尿病徒然日記
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